【天皇賞春特集】 阪神大賞典組

 

こちらは天皇賞春特集の1枚目です。

 

 

近10年の阪神大賞典組組の成績は3勝2着3回3着4回の成績です。

 

 

昨年こそ馬券絡みがありませんでしたが、それ以前の15~18年の4年間は3着以内に2頭づつ入着している確度の高い前哨戦でした。

 

 

その昨年も勝ち馬シャケトラが出走出来なかったのが影響してのものでしょう。

 

 

今年は1着ユーキャンスマイル、2着トーセンカンビーナ、3着メイショウテンゲン、5着メロディーレーン、7着キセキの5頭がゲートインする模様です。

 

 

馬券になった10頭中7頭は阪神大賞典で3着以内の馬でしたが、12年1着ビートブラックが10着から、15年3着カレンミロティックが4着から、16年2着カレンミロティックが6着から巻き返しています。

 

 

阪神大賞典での成績は良いに越したことはありませんが、適性や展開が味方した場合に圏外からの巻き返しがないとは言えない様です。

 

 

なお、7着キセキについては③菊花賞馬2頭の方で別途扱います。

 

 

 

阪神大賞典回顧

 

 

 

ユーキャンスマイル

 

 

3着、5着、4着、5着とGⅠを4戦して掲示板を外していない同馬はスペック的にGⅠで通用する下地が十分にあります。前哨戦を勝って挑む今回も人気の1角でいいでしょう。

 

 

当初は金鯱賞を始動戦にして調整していたのですが、中間にフレグモーネを発症したために1週間ずれ込んで阪神大賞典になりました。

 

 

ただ、1週間ずらした程度でいい状態にもって来れるはずもなく、状態的には完調手前で使う事になっています。

 

 

キセキの大失態や相手関係に恵まれていたところはあったのでしょうが、それでも完勝と言える内容だったので、この馬の能力を再認識出来るレースだったと思います。

 

 

中途半端な状態で使ったことの反動はあるかもしれませんが、普通に考えれば上昇幅の大きい上積みが期待できる状況です。

 

 

前走以上の状態で出走してくることはほぼ確実でありましょう。だから問題は右回りを上手に走れるかどうかに尽きてきます。

 

 

ブログで毎度話していることですが、この馬は若い頃から右回りではモタれるのでまともに追えなかったり、大して伸びなかったり左回りほど信頼が置けません。

 

 

GⅠの掲示板を常に確保している逸材がわざわざ夏の新潟を使ったり、秋も有馬記念を使わずに府中の2戦で終了させています。

 

 

陣営が意識的に左回りを中心にローテを組んでるのは明白です。

 

 

このように本当にいいのは左回りと言う考えが厩舎サイドにも確実にあって、上述したように今年の始動戦を当初金鯱賞に設定していたのもそのためです。

 

 

また、前走で右回りの阪神大賞典を勝ったのですが、そのレースぶりには岩田騎手の苦心が滲み出ています。

 

 

これは回顧でも触れていることですが、1週目のスタンド前ではラチ沿いまでたどり着き以降の道中もそこでじっとしています。

 

 

ラチを頼らせることで走ることに集中させていたのでしょう。これはモタれ癖のある馬を矯正させる手段としてよくつかわれる方法です。

 

 

また、直線も外に出すことはなく、イン強襲に拘って馬を狭いとこ狭いとこへと導いていきます。こう狭いとこばかり走っていれば馬も真っすぐ走らざるを得ません。

 

 

そうすることでユーキャンにヨレる余裕を与えませんでした。馬の個性を熟知した絶妙な手綱捌きだったと思います。

 

 

これだけ細心の注意を払って岩田騎手も騎乗しているのですから、頭の中に「またヨレるかもしれない」と言うイメージが残っていたのだと思います。

 

 

なにしろ「右回りはもう大丈夫」と確信して挑んだ昨年の天皇賞春がヨレぎみな走りで伸び負けてしまいました。常に油断が出来ない心境なんだと思います。

 

 

前走の勝利もそこまで苦心しての勝利でしたから、あれでもう大丈夫なんて考えているユーキャン関係者は一人もいないのではないかと思います。

 

 

左回りなら新潟記念のように馬場の真ん中を真一文字に伸びていくことも出来ますが、そんな王者のする競馬を右回りで確実にやれる保証は今もないでしょう。

 

 

走れてしまう可能性も否定は出来ないのですが、確実に勝とうとするならそんなリスクはとても犯せません。

 

 

出来るだけ前走の様な競馬を心がけて欲しいところです。それ故に、岩田騎手が乗れないのが大きな痛手となるのは確実です。

 

 

乗り替わった浜中騎手が役不足と言う考えは毛頭ないんですけど、乗り慣れた名手を手放すことになったのは純粋に不安材料になるでしょう。

 

 

なので、楽にラチ頼りの競馬ができるように内枠が当たればいいなと思っていました。

 

 

今回の5枠の7番は真ん中よりのギリギリインと言えるところなので、これなら何とかなりそうだなと現時点では思っています。

 

 

ですが、どこかの稿で触れたことなんですが黄色枠って真ん中の良いとこってイメージなんですが、微妙に内枠でもないんですよね。

 

 

この枠からインをキープ出来ない事も多々目にします。

 

 

有馬記念のアーモンドアイも真ん中の黄色枠をを引いてルメール騎手が喜んでいましたけど、結局インに潜り込めずにロスの多い競馬で負けたでしょ?

 

 

ユーキャンの枠も悪くないのですが、絶好枠って感じにはならないかもしれません。

 

 

今回のメンバー構成なら本命級のポテンシャルがあることはまず間違いありませんが、馬券の中心に据えるには相当な勇気が必要だと思います。

 

 

 

トーセンカンビーナ

 

 

スタートの大事さが分かっていない馬なのでしょう。もしくはスタートの出方が分からないのかもしれません。

 

 

とにかくまともなスタートを決めたことがほとんどない馬なのであります。

 

 

頑張って2歳の新馬戦から全てチェックしたんですけど、まともに発馬したのはこの新馬戦だけで以降の12戦は全て出遅れています。

 

 

最初の頃はダッシュがつかないので遅れているという感じだったのですが、近走は後ろの脚で2本立ちしている無様なスタートばかりです。

 

 

スタートとはそうやって出るものだと勘違いしているのではないかと思ってしまいます。成長するにつれて出遅れ方がどんどんひどくなっているのが現状です。

 

 

なので競争では常に1~3馬身ぐらいのハンデを背負ってレースをしているようなものなので、そんな馬がよく古馬GⅠまで来れたなぁと思います。

 

 

逆に言えばそれだけ能力そのもは高いのでしょう。本当にもったいない馬です。

 

 

こんな馬ですからこれまでは後方からの競馬ばかりです。それでこの成績ですから13戦中8戦で上がり最速を記録しています。

 

 

前走の阪神大賞典でも勝ち馬ユーキャンスマイルとタイの上がりで最速を記録しており、現在5走連続で最速上がりを記録中です。

 

 

スタートの失敗をレースの後半だけで挽回していることがよく分かり、その脚力の高さは一定の評価をしておく必要を感じます。

 

 

グレードを下げればどこかで重賞を勝ってもいい存在ではあるでしょう。ただ、GⅠレースでロス持ちの馬がそうそう活躍できるものではありません。

 

 

このクラスになると前も簡単に止まりませんので、末脚を活かすためには展開の助けが必要になってくることは否めません。

 

 

それでハマるかハマらないのかと言う扱いが現時点では妥当なところなのでは?もしくは超奇跡的にスタートが抜群に決まった時とか。

 

 

このキャラではいくら能力があってもレースの結果を左右するような存在にはなれません。自身の競馬に徹してどこまでと言う評価で十分でしょう。

 

 

展開やスタート次第と言う条件付きと言う評価が精一杯で、馬券戦略上は欲目を持って扱える馬とは思えません。

 

 

なお、厩舎としてはまだ昇級初戦のGⅡ別定で簡単に通用するとは考えていなかったようです。どうしても天皇賞春に出たいと準備してきた馬ではありません。

 

 

それに前走は同厩のキセキも出走していたのでこの馬がそれい以上に走るとは厩舎サイドも考えていなかった模様です。

 

 

そこまでの能力は現状では備わっていないという事が伺い知れます。

 

 

実際、キセキより走ったと言うよりもキセキが勝手に走らなかっただけなので、前走の好走だけで評価が鰻のぼりしていることもないでしょう。

 

 

また、距離も基本的には長いだろうと話していたのでさらに距離が伸びていいという感じもあまりありません。

 

 

この条件で強気になれる材料はここまでの厩舎評からほとんど見当たりません。全く無しとは言えませんけど、勝ち負けを強く意識しているような馬でないことは確かです。

 

 

気を付けておくとしたら、この手の馬は気楽に乗れる強味があることでしょう。

 

 

他馬の脚を上回れる末脚があることは明らかになっていますから、自分の競馬に徹することで活路が開かれる可能性はとどめておくべきだと思います。

 

 

他馬のコケ待ち扱いにはなってしまいますが、そういう時に無欲の競馬が功を奏すことは多々あります。

 

 

 

メイショウテンゲン

 

 

阪神大賞典の回顧で詳しく書いているのですが、この馬は良馬場の決め手勝負や、上がりが高速化しやすい中距離レースではトップクラスと比べて性能が劣っています。

 

 

後半に速い上がりを使えないところがこの馬のウィークポイントなので、その弱点を長距離レースを使う事で誤魔化していると言う見方が妥当なところでしょう。

 

 

例えば、弥生賞のように馬場が渋化して上がりがかかれば強烈な決め手を使える馬なので、上がりのかかる展開なら別に距離が長くても短くてもどうでもいいのだと思います。

 

 

長距離レースなら良馬場でも上がりが高速化することがないので、この馬の末脚特性でも十分に立ち回れていると言うのが実情です。

 

 

ただ、ステイヤーズSダイヤモンドSの様なB級ステイヤーしか集まらないレースならそれでもいいのですが、クラスが上がるとままならない事も出てきます。

 

 

前走の阪神大賞典の様に格式の高いレースになるとこの距離でも速い上がりを使える馬はゴロゴロといます。前走でそのことがちゃんと証明されています。

 

 

動画で確認してくれれば分かるんですけど、上位3頭は直線入り口の時点では同じようなポジションで3頭が馬体を併せて進んでいます。

 

 

インを突いたか、中を突いたか、外を回ったかなどで明暗は分かれていますが、上がり時計を確認すればキレ負けているのがわかります。

 

 

追い比べで負けたいるのはこの馬よりも速い上がりを使える馬がいたからです。天皇賞春ではより強力なメンバーですから、厳しい戦いは否めないでしょう。

 

 

3000m以上のレースで成績が安定してきているのは認めますが、だからと言ってステイヤーの適性を強調しすぎると痛い目に合うこともあるのでは?

 

 

実際、4走前の長距離GⅠは良馬場で全く良さが出ていませんでした(12着)。その点を忘れてはいけないと思います。

 

 

天皇賞春は菊花賞との関連性がとても高いですから、3000m級で好走を続ける今の姿よりも、菊花賞で凡走した姿の方がこの馬の姿を表している可能性はあるでしょう。

 


その反面、時計がかかる展開やスタミナを要する消耗戦になると無類の勝負強さを発揮することが出来ます。

 

 

天皇賞春がスーパーハイペースになってラストがズブズブの競馬になっていれば、この馬だけはゴールまで脚を伸ばしていることでしょう。

 

 

当然、馬場が渋化すれば切れ味勝負を回避できるので天候悪化もこの馬にはプラスになります。

 

 

スピード色が薄まればこの馬の弱点も自然と解消していくことになるのでそうなって来るとこの馬の出番がないとまでは言いきれません。

 

 

なんだかんだとスタミナ量は豊富なので他馬が苦しむ条件になればなるほどこの馬の好走可能性は上がって来るのでその時は要注意です。

 

 

これは個人的な目安ですが、上がりが33秒台ならイラナイ、34秒台では厳しい、35秒台ならチャンスあるかも、36秒台以上なら勝ち負けと言った感じで考えています。

 

 

なお、馬は晩成なのでまだ完成の段階には至っていないようです。本当に良くなるのはまだ先と言うのが厩舎の認識です。

 

 

コンスタントに使っているので大きな上積みはないと思いますが、成長力がかみ合えば前走以上の状態で出て来る事も可能かもしれません。

 

 

ちなみに、池添厩舎の馬なので池添騎手が手綱を取っていることがほとんどなのですが、池添騎手はこの馬の事を全く評価していません。

 

 

勝った弥生賞の時ですらもっと良い馬に乗りたいとか話ていた程で、良い印象は持っていませんでした。

 

 

実際、自ら権利をもぎ取りながら皐月賞で騎乗したのはサトノルークスです。ダービーの時も騎乗しませんでした。

 

 

そしてこの天皇賞春でもモズベッロの方を優先しているように、池添騎手的にGⅠでは物足りなく思っているのであろうことは想像できます。

 

 

今回も迷うことなくモズの方を選んだのではないでしょうかね?