【フェブラリーS特集】前方の馬(逃先) 

 

こちらはフェブラリースS特集の1枚目です。

 

 

まず、フェブラリーSの過去10年における4コーナーを1~5番手以内で通過した馬の成績がこんな感じです▼

 

 

6勝2着3回3着2回

 

 

このレースで最も勝利に近い脚質だという事がわかります。中段・後方から進める組と比較して、圧倒的な勝率・連対数の数値を出しています。

 

 

このレースは先手必勝的側面が強く、勝ちたかったら前に行く方がいいのでしょう。

 

 

ただ、逃げ馬の生存率は高くありません。過去10年において逃げ馬は2度しか馬券になっていません。かなり厳しい成績だと言えます。

 

 

この条件は芝スタートであるためこの区間でスピードに乗りやすく、2F目に10秒台に突入することがデフォルトになっています。

 

 

ここから速い流れのままレースが進行することが多いので、必然的に逃げ馬には厳しい環境のレースなのでしょう。

 

 

過去10年ではテン3Fの通過タイムは34秒台が7度、35秒台が3度となっています。34秒台前半の速い流れで進行することも多く、ハイペースになりがちです。

 

 

なので馬券になった2頭の逃げ馬は35秒台で流れた3度のケースにちゃんと当て嵌まっています。激流になりやすいのでいかにペースを落とせるかが重要です。

 

 

逃げ馬で馬券になったのは11年優勝トランセンド、19年優勝のインティの2頭です。

 

 

そして、この2年は19年が過去10年で最遅(35.8秒)、11年が2番目に遅いペース(35.7秒)だったというわかりやすい流れでした。

 

 

逃げ馬が勝ち負けするならこのぐらいのペースまで落として、レースを支配する必要が出てくるわけです。

 

 

連覇のかかる逃げ馬インティにとってはこの辺りが生命線と言えるでしょう。

 

 

また、結果を出した他の先行馬もペースに左右されている面が強いようです。序盤がいくら速く流れたとしても道中で息を入れられた年ほど先行馬が好走しています。

 

 

14・15年に連覇したコパノリッキーがよい例です。

 

 

14年はインティ・トランセンドの年に次ぐ3番目に遅い時計で通過、15年は序盤がハイペースでありながらも5F目に13秒台を刻む息を入れやすいラップ構成。

 

 

リッキーはこのペースの展開をいずれも2番手から抜け出したのですが、激流を強力な心肺機能で粘りとおしたという事ではなかったようです。

 

 

また、これら3頭が勝利した4年で共通しているのが1000mの通過タイムです。必ず60秒以上を要して通過しています。この距離のGⅠなら遅い部類の通過タイムです。

 

 

データ上では先行馬が有利な結果が出ているのですが、いづれもペースを味方につけたものであり、厳しい流れに逆行して粘りこんだというケースは少なめです。

 

 

以上のことから、コース形状やレースの特徴として前方の馬が一方的に有利であると結論付けることは出来ません。

 

 

なお、この例外としてあるのが16年に優勝したモーニンのケースです。

 

 

レコードタイムを記録したレースですね。序盤から過去10年で最速のペースで通過して、道中も大して緩まることがありませんでした。

 

 

この流れをモーニンは4番手から突き抜けて優勝しています。

 

 

ただ、これは重馬場でレースが行われたことが原因で、スピードの要求値が高くなっていたからです。高速馬場になり、前が止まらなかったとするのが妥当な見方です。

 

 

良馬場で行われる限り、このような結果になったことはありません。

 

 

逃げ馬、先行馬が粘り込むには最初の3Fは35秒台で入るか、1000mを60秒以上かけて走るのが望ましいのでしょう。

 

 

こういう点を今回の組み合わせから読み取る必要があります。

 

 

今年は比較的控える馬が多い印象な上、逃げ馬としてキャラが立っているのはインティぐらい。

 

 

地方馬で先行していた馬がどのように振る舞うかによりますが、インティにはレースがしやすいのではないかと、現時点では思っています。

 

 

果たして、どんなペースで行くのでしょうか?

 

 

フェブラリーSの各特集テーマはこちらから
①前方の馬(逃先)
②中段の馬(差)
③後方の馬(追)

 

 

 

 アルクトス

 

 

右回りを走ったのは13戦のキャリアの中で3回だけ。左回りに拘った使われ方をされています。陣営も左回りの方が走りがスムーズと話しているようです。

 

 

また、距離的にもマイルぐらいがちょうど良いとされています。

 

 

唯一の重賞勝ちが1400mのプロキオンS。他にも1400m戦の好走歴が多くあります。ですが、トビが大きいので忙しい距離よりはマイルの方が良いと過去に話ています。

 

 

これらの話をまとめると府中のマイル戦がこの馬のベストである可能性が高いと言えるでしょう。実際、当該条件は4戦4勝のパーフェクト。

 

 

この条件が悪い訳がありません。

 

 

続いて気性的な話にも触れておきます。レースであまり気にならないのですが、出来ればモマれたくない馬なので外目に入るのが好ましいと関係者は考えています。

 

 

内目の枠に入ると被されるのを避けないといけないので、ゲートから出していき馬群に包まれないための工夫を毎度しています。

 

 

ただ、ロケットスタートが出来るほどダッシュ力がある馬でもないので、この挙動が良くない可能性があります。

 

 

前走の南武杯(2枠4番)や3走前の欅S(1枠1番)などがそうなのですが、この2戦はスタート後にしごいて出して行っています。

 

 

結果、南武杯は2着と遅れをとり、欅Sもハナ差の辛勝と余裕のない勝利でした。スタートで力を使ってしまうので、どうしてもゴールまで余裕を残せていない印象です。

 

 

レベルが多少落ちる南武杯や、OP特別ぐらいなら格好をつける事は出来ましたけど、中央のGⅠレースで余計な力は出来れば使いたくないものです。

 

 

外枠からの競馬だったプロキオンSや4走前のオアシスSの着差なんかを見ると余計にそのように思えます。

 

 

5歳の古馬の乗り方が極端に変わることはないと思いますので、今回もこの方針に変更はないでしょう。

 

 

好走条件として外枠という事が言えるかもしれません。外目から余計な力を使わずに追走出来たら直線での走りもまた違うものとなるでしょう。

 

 

なお、状態面に関しては少し気を付けた方がいいかと思われます。

 

 

1週前の段階で陣営のトーンがあまりよくありません。表向きにはいい感じの話になっていますが、仕上げの面で思うようになっていない可能性があります。

 

 

根岸Sなど走り頃な前哨戦がありながら、ぶっつけになっているのはそういう事が影響しているのでしょう。

 

 

ただ、この陣営は南部杯でも同じようなことを申しておりました。

 

 

この時は中間に皮膚病を発症しており調教を手控えていた時期があったということで、調整面が万全ではなありませんでした。

 

 

手綱を取っていた田辺騎手の評価もイマイチな反応です。

 

 

そんな状態でも2着に好走出来たのですから、状態が不十分でも気力で走れてしまう可能性が残されています。杞憂に終わることも十分にあるでしょう。

 

 

それでも念のために当週の状態確認は行うようにしてください。

 

 

 

インティ

 

 

6連勝時で挑んだ昨年、当時はマイル戦の経験がなく1800m戦を中心に使われていたので初めての条件でどうなんだろうと考える人が少なくありませんでした。

 

 

しかし、この馬を担当していた厩務員さんだけは「マイルは絶対に合う」とか、「条件的にはベストかもしれない」とその頃話ておりました。

 

 

今にして思えば、この厩務員さんの言う事が真実だったのかもしれません。なぜなら、この1年はその言葉を証明するるような1年となっているからです。

 

 

まず、この1年で成績が最も良いのがマイル戦だったかしわ記念2着であること。

 

 

そして、チャンピオンズCは絶妙なペースで逃げながらも最後に止まり後続に差されてしまったこと。

 

 

前走も勝ち馬と同じ脚色で差を詰めることが出来ず、2着馬にも差されてしまったこと。

 

 

インティは1年前の厩務員さんの言う通りの成績を残していて、マイル戦がベストで1800mだと1F長いのかもしれません。

 

 

この仮説はあながち間違っていないのではないのではないでしょうか?

 

 

条件戦やOP特別なら1800mでも結果を出せていましたが、本質的には距離が長くて重賞だと相手も強化されるので、勝ちきれないのかもしれません。

 

 

私もこの仮説を頭から信用しきれる段階にはまだ至っておりません。ですが、その可能性を十分考慮しています。

 

 

結果次第では最強マイラーが誕生するのかもと期待もしております。

 

 

果たして結果やいかに?

 

 

さて、ここで臨戦過程を確認しておきましょう。

 

 

前走は川崎記念と両にらみであったのですが、結局東海Sを選択しています。

 

 

これは昨秋の特集でも話しておりますが、地方の砂質が合っていないという考えが陣営にはあるので、交流レースには消極的なところがあるためだと思われます。

 

 

それと、走ったコースは中京と京都で替わっていましたがローテション的には昨年と同じ轍を踏めるということも考慮されてこちらに決まったようです。

 

 

その前走は当然フェブラリーSを見据えた仕上げがされており余裕を残して使われています。

 

 

目方的にはチャンピオンズCの前哨戦だったみやこSの520kとほぼ同じ518kで出走しています。余裕を残したという表現に嘘はなさそうです。

 

 

また、外厩で仕上がるパターンが主流の昨今ですが、この馬はチャンピオンズCが終わってからも放牧に出されることなく厩舎内でじっくりとやられていました。

 

 

緩めることなく、丹念な乗り込みがされていたようです。仕上げに関しては、なんの狂いもなく至って順調。今回に向けた良い調整過程を消化していたという印象です。

 

 

ここまで計画通りの調整がされているようなので、東海S以上のデキで出走することはまず間違いがありません。上積み十分でありましょう。

 

 

なお、控える競馬を試みた前走でしたが、これはみやこSで激流を演出したスマハマの存在が大きく、同じ失敗は出来ないと戦前から想定していた話です。

 

 

ですが、本音では行けるなら行ってみようか?という作戦を立ててもいました。

 

 

ところが、パドックで大騒ぎをしていたバカ親子がいたそうです。それがきっかけでスイッチが入ってしまったインティのテンションが急上昇してしまったのだとか。

 

 

冒頭の厩務員さんはたいそう激怒したそうです。そういう訳で当初の想定通りに控えざるを得なかったというのが本当のところです。

 

 

これは、東海Sの時でも行けるなら行った方が良いと陣営が考えていたことが解るエピソードです。戦法へのこだわりを強く感じさせます。

 

 

結果的に見ても、控えて味がないことが解りました。今では逃げることが絶対条件的な話になりつつあります。

 

 

スタートで失敗したり、不利があったりすれば別ですが、まともにいくなら武豊騎手は逃げるべく対応するはずです。

 

 

ベスト条件かもしれないマイル戦。必勝の戦法である逃げスタイル。チャンピオンズCで先着された強敵は不在。体調は当然上向き。

 

 

条件はかなりそろっているという結論でいいと思います。1年ぶりの勝利を連覇という形で達成されても全く驚けないと考えています。

 

 

ワイドファラオ

 

 

昨年は馬主の希望で1800m戦を何戦かしましたが、厩舎サイドとしては短距離でもやれるぐらいに考えていたので今回ぐらいの距離がいい馬なのでしょう。

 

 

この馬の特徴はなんといっても発馬の上手さで、スタートだけなら逃げ馬インティよりも速いのではないかと思います。

 

 

半面、最後に使える脚がないのでこの馬以上に速い脚を持つ馬に抵抗できません。適距離に戻りながら5着に敗れた根岸Sがまさにそんな負け方です。

 

 

そういう馬なので本来は直線を向いたときにある程度アドヴァンテージをとっておく必要があります。

 

 

芝砂で重賞を2勝していますが、どちらも逃げ切り勝ちだったのは偶然ではないのでしょう。

 

 

距離は専門外でしたが、超ハイペースで他の先行勢が全滅するなか3・4番手から5着まで粘ったみやこSではかなりの粘着走を見せました。

 

 

バテな強みはありそうですから、早め早めの競馬が向いていると思われます。

 

 

大方の見方ではインティのマイペースという事になっていますが、そうなるかどうかはこの馬が握っているかもしれません。

 

 

福永騎手の乗り方は注目を要するでしょう。その福永騎手は根岸SフェブラリーSをセットで騎乗の依頼を受けています。

 

 

GⅠを見据えた騎乗依頼ですので、前走で足りなかった点を補ってくると思います。前走よりも積極的に運んでくる可能性は十分にあるでしょう。

 

 

また、前走の敗因は「58kが堪えた」と斤量も影響していたと話しています。ならば1kとは言え軽くなるのはいい材料です。

 

 

ワンペースになりやすい1400mの経験は薄かったですし、走りなれているマイルなら競馬もしやすいはずなので距離延長も歓迎できます。

 

 

斤量、距離など前走から見直せる材料は案外多い馬ですね。前走の反省をしっかり活かせるようなら大きく前進する可能性は残されています。

 

 

馬自体は昨年よりもパワーアップしており、それなりの成長がちゃんとあったそうです。それでもまだまだ完成し切れていないと厩舎筋は話ています。

 

 

完成すればGⅠでも主役を張れるだけの馬になると大きな期待も寄せているようです。その素質の一端でも見せることがあれば、今回のメンバーでも戦える馬だと思います。

 

 

 

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③後方の馬(追)