【フェブラリーS特集】中段の馬(差)

 

こちらはフェブラリースS特集の2枚目です。

 

まず、フェブラリーSの過去10年における4コーナーを6~10番手以内で通過した馬の成績がこんな感じです▼

 

2勝2着3回3着7回

 

 

勝利数・連対数で①に大きく離されているのですが、特筆するとしたら3着の回数が最も多いということでしょう。

 

 

前稿で申し上げました通り、一方的に逃げ先行馬に有利な条件ではありませんから、展開に左右されにくい真ん中に位置するこれらの馬の入着率が高いのは納得です。

 

 

昨年までに1着・2着・2着と3年連続で連対を果たしていたゴールドドリームも3年ともこのグループに位置していた馬でした。

 

 

また、①前方の馬で取り上げたトランセンド(11年)・コパノリッキー(14・15年)・インティ(19年)の勝ち馬4頭の年はペースを落とせたことが勝因であるとしました。

 

 

しかし、ペースが遅かった割にはこの4年の2・3番手が意外と粘り込めていません。

 

 

11年の2着馬が4コーナー11番手、3着馬が4コーナー5番手

 

14年の2着馬が4コーナー5番手、3着馬が4コーナー11番手

 

15年の2着馬が4コーナー3番手、3着馬が4コーナー8番手

 

19年の2着馬が4コーナー6番手、3着馬が4コーナー6番手

 

 

強い勝ち馬を追いかけることで最後に足元でをすくわれてしまったのでしょうかね?

 

 

今年もインティが主導する流れになりそうですから、2・3番手を追走する馬には試練になるかもしれません。

 

 

そうなってくると中段で構えている馬の出番が増してくることになります。逃げ馬を追いかけすぎるとつらいですけど、ペース自体は遅いのですから後ろ過ぎても届かない。

 

 

そんな結果に今年もなるかもしれません。

 

 

とにかく、ハイペースでも、スローペースでもレースの流れに合わせて仕掛けることが出来ます。このポジションで競馬をするのが最も安定的な取り口です。

 

 

 

フェブラリーSの各特集テーマはこちらから
①前方の馬(逃先)
②中段の馬(差)
③後方の馬(追)

 

 

 

サンライズノヴァ

 

 

予想ページの方でGⅠ馬は6頭出走していますと申しましたが、南部杯を勝ったこの馬のことを失念しておりました。失礼いたしました。

 

 

GⅠ馬は全部で7頭になります。ほんと数だけなら立派なものです。

 

 

このサンライズノヴァは府中に拘ったローテションを組んでいた馬で、府中のマイル(砂)重賞を2勝しているコース巧者です。

 

 

しかし、武蔵野Sを勝つまではよかったのですが、そこから低迷期に迷い込んでしまいました。

 

 

本来は大目標であった昨年のフェブラリーSも前哨戦の根岸Sを大敗したことで完全に潮目が変わり、関係者を悩ませることになりました。

 

 

馬主サイドもこれじゃいかんということでサンライズソアを急遽出走させるに至ったのは有名な話です。

 

 

発走の頃には馬主さんもソアの方に期待を大きくしていたそうで、ノヴァの流れはよろしくありませんでした。

 

 

そして、以降も交流重賞プロキオンSと馬券になることなく負け続けてしまいます。

 

 

しかし、低迷期はここまで。一息入れたことで昨秋からあらゆる面で変化を遂げることとなりました。

 

 

特に脚質の変化はすごいですね。一変と言っていいかもしれません。

 

 

南部杯を先団後ろのポジションを取り中段から進出してGⅠ制覇。続く武蔵野Sでは2番手のポジションをとるほどの先行力まで見せています。

 

 

以前は34秒台の強烈な末脚を使うほどの後半特化型の馬でありましたが、近走では別馬にでもなったかのようなレース巧者のイメージです。

 

 

ずっと戸崎騎手が騎乗していた馬でしたが騎手が替わり、初騎乗の騎手がイメージにとらわれずにこの馬の新味を引き出したのかもしれません。

 

 

特に先行したここ2戦が地方ジョッキーだったことがよかったのかなぁと思っています。腕っぷしが強い方々ですから、行けない馬を行かすことが出来たのでしょう。

 

 

とにかく、今はある程度の位置が取れるようになっています。

 

 

先団か中段辺りで脚をためることが出来るなら、これまでとは違った競馬が可能です。末脚自慢で鳴らした脚力を有効活用することが出来るのではないでしょうか?

 

 

それに今年は強敵がごっそりと抜けています。このメンバーなら何とかゴールに間に合うかもしれません。

 

 

また、体調の方も良いようでして、昨年後半から馬っぷりが上がっています。調整はとても順調そうです。

 

 

斤量を背負うからというのもありますが、昨年大敗した根岸Sということもあり、直行ローテションで今年は挑むことになりました。

 

 

GⅠのぶっつけはよろしくはありませんが、いきなりからでも走れますから軽視は出来ないところです。

 

 

少なくとも昨年のような低いモチベーションとは違っているので、好走可能な1頭として扱っておいた方がよさそうです。

 

 

最後にこの馬については、毎度申していることがありました。覚えていらっしゃる方も多いと思います。確認の意味で再度触れておきましょう。

 

 

この馬はパサパサの砂よりは、脚抜きの良い湿った馬場の方が能力を出しやすいということをレースの度に陣営は話しています。

 

 

実際、稍重以上に悪化した馬場ではレースのグレードを問わずにほとんど馬券になっています。6戦2勝2着2回3着1回の成績です。

 

 

1度だけ馬券から漏れてしまったのは低迷期の中にあった昨年7月のさきたま杯の4着だけです。

 

 

天気次第でパフォーマンスがさらに向上してしまう1頭です。

 

 

府中のあたりは降らなかったようですが、中山近辺は一雨ありました。関東は土日の天候が不順気味で夕刻からも多少降る可能性があるそうです。

 

 

例え一滴でも降ればこの馬にはありがたいことでしょう。馬場が渋るようなら陣営のテンションはさらに上がることは間違いありません。

 

 

天候の方にも注意が必要かもしれません。

 

 

タイムフライヤー

 

 

芝路線で頭打ちとなり昨夏のエルムSからダートを使われるようになりました。

 

 

全兄にタイムパラドックスがいるようにダートの可能性は早くから言われていた馬で、ダービー終了後には早めに切り替えるべきであろうという関係者もいたほどです。

 

 

エルムSから4戦消化しましたが、武蔵野Sを2着したぐらいで威張れる走りを続けている訳ではないので、イマイチ乗り切れていないという印象も強いところです。

 

 

しかし、陣営としてはダートの適正自体は感じているので芝に戻るつもりはなく、今回のGⅠ出走につながっています。

 

 

また、これまでの砂戦4戦の話を総合するとマイルの距離が一番適しているということになっています

 

 

それは4戦の敗因を順番に見ていくとわかりやすいと思います。

 

 

エルムS(1700m)ではハイペースとなり先行馬には厳しい激流となりました。直線で先頭を奪う積極的な走りはしましたが、6着と敗退しています。

 

 

この時は先行総崩れの中よく頑張っていたという評価がなされ、もう少し余裕をもって運べれば勝ち負け出来るだろうということになりました。

 

 

そこで追走が楽になるであろうシリウスS(2000m)が選択されたのです。しかし、あいにくこちらもハイペースとなってしまい期待通りに走れませんでした。

 

 

それでも逃げ馬が3着に逃げ粘るなか4番手から早々に失速した内容に疑問が残ります。限界点に達したのがエルムSよりもずっと早かったのは変な話です。

 

 

この負け方からスタミナを要するダートでは距離が長すぎたという分析がなされました。芝で勝ったホープフルSよりずっと体力がいるという事なのでしょう。

 

 

実際、エルムSも距離が短かったのであそこまで粘れたと解釈すれば辻褄の合う話です。

 

 

よって、今度は距離を短縮して武蔵野S(1600m)という運びになりました。結果はご存じの通り初めて馬券になることが出来ました。

 

 

エルムSも、シリウスSも2F目が10秒台を刻む速いペースだったのですが、この馬はそれをいとも簡単に追走しています。元来がスピードのあるタイプなのでしょう。

 

 

その速力を活かすにはこのマイルのスピード競馬が合っていただろうと解釈することは可能だと思います。

 

 

とにかく、試行錯誤を繰り返しながらようやく1つの答えにたどりついたと陣営も馬の適正を理解することが出来たのだそうです。

 

 

このような経緯があるので、マイル戦に的を絞ったこのローテションは決め打ちに近く、陣営のやる気を表しているところかもしれません。

 

 

また、1800mは若干長いというのが厩舎評でもあるので、チャンピオンズCの結果は度外視しておくほうが賢明です。

 

 

以上のことから、人気にはなっていないようですが注意が必要な1頭だと思われます。

 

 

なお、武蔵野Sでは脚質の変更も意図的になされていました。

 

 

先行して押し切る競馬が理想形でしたが、それで結果が出ないことが続いたのでマイル戦の出走に合わせて控える競馬を試みたそうです。

 

 

それが功を奏したと陣営はこの戦法に味を占めているようで強いこだわりを持っています。

 

 

実際、最内枠を引いたチャンピオンズCでは溜めるだけ溜めて、末脚勝負にかける戦略を実践しました。

 

 

この時は距離適性で負けましたが、今回も同じよ戦法で挑んでくるのではないかと思われます。

 

 

そういう意味では脚を溜めやすい内枠を引いているので、この枠目はプラスの材料となるかもしれません。

 

 

状態次第ではありますが、スムーズなら人気以上に走る可能性がある馬だと今は考えています。

 

 

 

モズアスコット

 

 

 

根岸SとこのフェブラリーSをセットにしてローテションを組んでいます。

 

 

根岸Sは決してお試しの参戦ではありませんでしたし、フェブラリーSは勝ったご褒美にという場当たり的な使われ方ではありません。

 

 

あくまで計画的な使われ方で参戦しています。今回がGⅠタイトルを意識した参戦にほかありません。

 

 

この馬のすごいところは根岸Sを半信半疑な状態で圧勝してしまったことでしょう。

 

 

安田記念を連闘で優勝したように叩き良化の馬であることは知られています。

 

 

なので、前走ももう一息という程度の仕上げで満足できる状態までもって来れていませんでした。

 

 

斤量58kというのも懸念材料とされていましたので叩き台的な意味合いを強く含んでの出走でした。

 

 

その程度の仕上げで前年の覇者コパノキッキングを差し切ってしまったのですから、末恐ろしいところはあります。

 

 

当然、上積みや使った効果、ダート戦への慣れなど前走以上に走れる態勢が十分に整っての出走になります。

 

 

ですが、根岸Sの勝利にはいろいろと恵まれた面が見え隠れしています。

 

 

芝から転戦してくるとよく言われることですが、砂を被った時にどうだろうか?という不安があります。

 

 

アスコの場合はスタートで出遅れたことが巧妙して砂を被らない進路取りが出来たのは大きいのではないでしょうか?

 

 

また、同厩の所属で徹底先行型のドリームキラリがコパノキッキングに執拗に絡んでいき、アスコをアシストしています。

 

 

(除外になってしまいましたが、今回もキラリでインティを潰しに行こうみたいな話もありました)

 

 

このように恵まれていたと受け取れる材料が何点か見えてしまうのが、どうしても気になってしまいます。

 

 

それにやはり距離適正の面からも疑問に思うところが無きにしも。

 

 

安田記念を勝っているんだからマイルは大丈夫だろう?と言いきれないところがあるのではないでしょうか?

 

 

マイルの重賞を勝ったのはこの1鞍だけであり、これを除くと5戦して2着が1度あるだけです。本当にマイルのGⅠ馬なの?という成績になっています。

 

 

それに実はこの安田記念のレース当週に「ベストは1400mだからなぁ・・・」ということを調教師ははっきりと口にしていたのです。

 

 

その他の重賞タイトルがスワンS根岸Sになっていることは偶然ではないのでしょう。

 

 

1400m戦で3着を外したのは初重賞挑戦だった阪神Cだけで、やはりマイル戦績とは雲泥の差を感じます。

 

 

マイルはこなす程度で、本質的に一番いいのはやはり1400mなのではないでしょうか?根岸Sもだから勝てたのかもしれません。

 

 

既に申し上げましたが、2000mのGⅠを勝ったタイムフライヤーが「スタミナを要するダート」では2000mが長いというジャッジをしています。

 

 

これと同じ事がアスコにも当て嵌まってしまわないだろうか?という怖さは多少あるのではないかと思います。

 

 

1F延長された今回で前走と同じ末脚を使えるかどうかはまだわからないとしておきます。

 

 

 

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