【日本ダービー特集】 皐月賞の1・2着

 

こちらは日本ダービー特集の1枚目です。

 

 

ここでは皐月賞の1・2着馬についてやっていきます。

 

 

皐月賞では3着に3馬身半差をこの2頭はつけています。着差が付きにくい中山コースでこの差は絶対的な能力差の表れです。

 

 

他路線組とも勝負付けを済ませたような感じなので、現状ではコントレイルとサリオスが抜けた扱いになっていることに異存はないと思います。

 

 

ずばり2強対決と言う情勢でしょう。

 

 

ただ、ダービーが1・2番人気ですんなりと決着したことはありません。

 

 

16年・17年のように3強対決の様相でそのまま決まってしまったケースはありますが、2強対決で騒がれてそのまま決まったというケースは全くありません。

 

 

1・2番人気がワンツーを決めたレースはこの10年ではありませんし、その先の10年を遡ってもディープインパクトが勝った05年に1度あるだけです。

 

 

この05年2着インティライミ(2番人気)もレースの中心であったかと言うとそんなこともなく、この時はディープインパクトの1強体勢です。

 

 

結果的にワンツー決着となっていたのは全くの偶然でしょう。

 

 

2強並び立たずが日本ダービーのスタンダードのようなので、コントレイル・サリオスで堅いとは傾向面から言う事が出来ません。

 

 

データや傾向を覆して2頭で決着するのか、どちらかが脱落してしまうのか。今年の焦点はまずはここからという気が致します。

 

 

それにしても、この2頭はキャリア形成が似通っています。

 

 

1戦目で新馬勝ち、2戦目を府中重賞でレコード勝ち、3戦目で2歳GⅠを勝ち、4戦目の皐月賞で0.1秒差。

 

 

これでは甲乙をつける事は出来ないと思います。皐月賞の結果だけで勝負付けが済んだとしてしまうのは純粋にもったいないのではないでしょうか?

 

 

今回もいい勝負を期待したい所です。

 

 

ちなみに、両陣営は昨年暮れに距離不安を口にしていた点も共通しているのですが、皐月賞の頃にはその不安はどちらも解消されていました。

 

 

さらに言えば、この時点で距離延長により自信を見せていたのはサリオス陣営の方でダービーの2400mも全く問題が無いという話です。

 

 

コントレイルもサリオスも距離適性に懐疑的になる必要はありません。純粋な能力や枠などの条件で序列を決めればいいと思います。

 

 

なお、本日ダービーの枠順が決まり発表されたのですが、コントレイルには三冠確定フラグが立ちました。

 

 

皐月賞馬が3枠5番に納まったケースは過去に2度あるのですが、05年ディープインパクトと11年のオルフェーヴルがこれに該当しています。

 

 

コントレイルの3枠5番はそれ以来となり、この馬にはトリプルクラウンの期待がかかって来ます。

 

 

だとすると日本ダービーは通過点と言う事になっているかもしれません。でもまぁ、この馬が菊花賞路線を歩むとは限りませんけど・・・

 

 

皐月賞回顧

 

 

 

 

↓キャリアが似ている2頭は同じファクターで比較するのが良いと思い、各項目毎に稿を勧めています。よって、コントレイル・サリオスを同時進行していますので、サリオスの稿も部分的に更新しています。よければ同時にご参照ください。

 

 

 

コントレイル

 

皐月賞では

 

 

前日が不良馬場で開催されていたため馬場は回復中の稍重で行われています。コントレイルも馬場の影響は受けていたようです。

 

 

1枠から悪くないスタートで流れに乗れるかと思いきや、他の馬が速く1週目ゴール前ではポジションは中段ぐらいまで下がってしまいました。

 

 

この挙動について福永騎手は「ラチ沿いの馬場が悪く、進んで行かなかった」と話しています。馬場の影響、枠の影響によりいつもと違ったレースを強いられるたようです。

 

 

その為に3コーナーまでポジションも上げられず、進路も取れなかったので3~4角のコーナーで外に出してマクるという戦法を取っています。

 

 

普通なら万事休すの展開ですが、追い上げる時の加速が他の馬と段違いでポジションの不利を一瞬で解消してしまいました。この加速力がこの馬の武器の一つでしょう。

 

 

かなり長区間で脚を使っているはずなのですが、直線でも脚色が衰えていることが無く、最後までしっかりと伸びきりました。

 

 

長く脚が使える持続力、一瞬で加速出来る瞬発力を同時に示した格好で総合的な脚力の高さを感じさせます。馬のレベルはかなりの高次元にあるなと思います。

 

 

ただ、距離ロスの大きいこういう展開で勝つのですから、結局は能力だけで勝ったという評価が妥当です。

 

 

良馬場で行われ、ポジションを取れていたら、直線ではもっと突き抜けていたかもしれません。さらなる圧勝もあったのではないでしょうか?

 

 

大味な競馬をした分しんどいレースにはなっているのですが、本来の力を発揮せずに勝ってしまったなぁと言う印象です。

 

 

レース振りに幅が出たという解釈をすれば、収穫の大きなレースだったと思います。この経験は日本ダービーでもきっと活かされてくるでしょう。

 

 

 

距離適性

 

 

ホープフルSの頃は矢作調教師もマイラーだと思うと話ていました。

 

 

ただ、これはメンタル面の事を話しているだけで、フィジカル面で距離延長に対応出来ないという事ではありません。

 

 

東スポ杯2歳Sの時が行きたがる気性が強く出てしまったので、そのような不を感じていたのでしょう。

 

 

しかし、気性面が改善され操縦性も向上された皐月賞の内容から、その不安は解消されているだろうと思われます。

 

 

大外一マクリと言う競馬は距離ロスの多いスタイルですので、身体的にも距離延長に対応出来る十分な担保が取れたと思います。

 

 

福永騎手も皐月賞後にはダービーでもやれる手応えを感じられたと語っています。福永騎手も当初は距離に不安があったのだろうと思わせます。

 

 

しかし、同時に2400mと言う設定に不安はないと言う自信も見せているので、騎手は自信をもって騎乗することが出来る状況になっています。

 

 

古馬になってからは知りませんが、陣営はもう距離の心配はしていないと思われます。

 

 

府中適性

 

 

東スポ杯2歳Sでスーパーレコ―ドを記録した馬なので、府中適性を問題にする必要もないでしょう。

 

 

ホープフルSの時ですら府中向きだから中山でどうだろうと言われていた程なのでコース替わりがマイナスになる事は絶対にないと思います。

 

 

中山2000mをコントレイルより速く走った馬は過去にいくらでもいますが、府中1800mをこの馬以上に速く走った馬は古馬以外にはいませんし、それも数えるぐらいです。

 

 

高速馬場にもスピード決着にも普通に対応出来る下地は確保されていて、この強味こそがこの馬の真の姿でしょう。

 

 

その強味が最大限発揮できる条件こそが府中コースです。コース替わりは純粋に条件好と言っていいでしょう。

 

 

また、サトノクラウン、スワーヴリチャード、ワグネリアンなど東スポ杯2歳S好走馬は、ダービーでも好走出来ています。

 

 

近年では3歳時の共同通信杯よりもダービーとの関連性が高くなっています。東スポ杯2歳Sのパフォーマンスを根拠にすることはデータ的にも肯定されるはずです。

 

 

 

前走時の状況

 

 

ここまで何度か触れてきましたように、距離に不安があったという事がこの馬の前提条件でした。

 

 

ホープフルSの時も何とか皐月賞まではこなしたいと話していた程なので、目標が皐月賞であったことは間違いがありません。

 

 

矢作調教師も、福永騎手もダービー勝ちの経験はあっても皐月賞のタイトルは持っていませんでした。

 

 

なので、余計皐月賞に力を入れていたのではないかと周囲の関係者は話しています。

 

 

実際、

 

 

「休み明けでも皐月賞狙いでびっしり仕上げている」

 

「先を見据えずここ目標にキッチリ仕上げた」

 

「一冠目を取るために全力でやって来た」

 

 

など、ダービーを意識していない言動が目立っていました。言葉だけ聞いているとかなりのメイチだった可能性もあります。

 

 

また、ホープフルSまでは外厩からレース直前に戻して調整程度でレースに使っていたのですが、皐月賞の時は1ケ月も前に戻し乗り込み量をかなり増やしています。

 

 

準備や調整の面からも本気の程は伺い知れる状況でして、前走が大目標であったのは間違いがなさそうです。

 

 

反動があったり、上がり目が薄くなっていたりの可能性は否定できませんので、中間の状態や調整方などにはしっかりと目を配っておく必要はあるでしょう。

 

 

幸い、皐月賞を鉄砲ローテーションで決めているので使い詰めによる疲労はなさそうです。

 

 

フレッシュさは保たれていると思いますので、その辺に期待するのは問題ないと思います。

 

 

追伸

 

 

ここで「鉄砲ローテーション」と言う言葉を使って気づいたのですが、鉄砲ローテーションでレースをやって2戦目も走った馬はほとんどいませんね。

 

 

アーモンドアイが秋華賞を叩き台名目で使ってJCを勝ったぐらいではないでしょうか?

 

 

昨年は桜花賞を鉄砲ローテーションで勝ったグランアレグリアが連戦したNHKマイルC降着の5着。

 

 

皐月賞を鉄砲ローテーションで勝ったサートゥルナーリアが連戦したダービーを入れ込んで4着。

 

 

根拠は全くありませんが、久々の1戦を初戦から仕上げ過ぎると反動が出やすくなるのかもしれません。

 

 

でも、純粋に疑問に思っただけなのでこの点はあまり気にしないで下さい。

 

 

 

 

 

 

サリオス

 

皐月賞では

 

 

スタートを決めてインポケットの4番手を追走。折り合いもよく初の1周コースとは思えないほどにスムーズに対応しています。

 

 

この間に手綱が変に動くことなど一切なく、直線を回りきるまで手綱は持ったままでした。

 

 

道中で悪さをする事が全くなく、かなり賢い馬なんだろうなと思います。レースセンスの塊の様な印象です。

 

 

レース巧者のイメージが先行しているので、ここまで強烈な決め手を発揮したレースはありません。

 

 

ですが、乗り手に従順なのでどんなレースでも出来そうなイメージもあります。溜めてはじけさせればそれらしい事も出来るのではないでしょうか?

 

 

また、この位置でレースを運びながら上がりは2位。3位の脚を使った3着ガロアの末脚を上回れています。

 

 

普通に考えればコントレイル以外の馬がこの馬を交わすことなど不可能です。コントレイルに並ばれてからもさらに一伸びしており、勝負根性もなかなかです。

 

 

それにコントレイルの福永騎手の談話で紹介したように、サリオスが通ったコースも馬場が終始悪く、この馬もまた馬場の影響を大いに受けていた馬です。

 

レーン騎手も最後は馬場の影響が大きかったという事を話していますので、能力面で負けたというよりは環境などの外的要因で負けたとするのが妥当だと思われます。

 

 

これなら0.1秒の差は無いに等しい内容と言えないでしょうか?

 

 

脚元が悪いコースを走ったサリオスの負荷的ロスは、マクる競馬で走ったコントレイルの距離的ロスと同等の評価が必要なのではないかと思います。

 

 

着差の通り、2頭に大きな差はありません。

 

 

 

距離適性

 

 

この馬も堀調教師が朝日杯FS時に「距離はマイルが限界だと思う」と語っていて、だから朝日杯FSはしっかりと勝っておきたいと話していました。

 

 

しかし、その朝日杯FSもマイル戦にしてはスタミナの要する展開になっているので、そういう考えが解消してしまったようです。

 

 

年明けの頃には一介のマイラーと言う認識は無かったことになっていました。

 

 

ただ、皐月賞時には良い意味でこの馬の距離適性が判然としていない状況でした。調教師、スタッフ、騎手、生産者などあらゆる面で見解が分かれていたようです。

 

 

皐月賞ぐらいの距離の方が向いていると思う」と言う意見と、「府中の2400mでも全く問題ない」と言う意見で真っ二つに割れていました。

 

 

なので、つまるところ皐月賞の2000mは全く問題が無かったというのが真相です。皐月賞で重用出来たかどうかを決める重要な情報でした。

 

 

後は、意見が分かれている2400mが長いか短いか、ギリギリ大丈夫なのか?ここが焦点となってきます。

 

 

無難に評価すれば中間の2200mまでは大丈夫だろうという事ぐらいしか現状では言えないのかもしれません。

 

 

ただ、の馬は瞬発力で勝負する単純なマイラーではありません。長区間で脚を使うタイプの馬なので、多少の延長を苦にするとも思えません。

 

 

それに3歳限定戦なれば能力が補完してしまう事もも十分にある事です。

 

 

仮に2200mが限界点であったとしても、距離適性を理由にいちゃもんをつけるには情報はまだ不足しているのが現状です。

 

 

警戒は怠らない方がいいでしょう。

 

 

なお、2400m大丈夫派だったのは堀厩舎の調教をいつも手伝っている石橋脩騎手によるものです。

 

 

府中適性

 

 

皐月賞ではレースセンスや器用な立ち回りを見せてはいましたが、サウジRCや朝日杯FSの内容を見ると基本的には長い区間で脚を持続させるレースの方が良い印象です。

 

 

朝日杯FSでは前後半で2秒も失速している前傾戦でしたが、この馬だけは脚色が衰えていませんでした。

 

 

その持続力の高さは若駒らしからぬ強力さで、府中でより力を発揮出来ると思われます。サウジRCの結果もその証左でありましょう。

 

 

また、コントレイルが東スポ杯2歳Sで記録したレコードも驚異的でしたが、サリオスがサウジRCで記録したレコードも十分破格です。

 

 

スピード能力や高速馬場への適性は高い次元で兼ね備えていると言えるでしょう。

 

 

それにコントレイルのような瞬間的な加速力はそれほど高くないので本来は中山向きではありません。

 

 

長い区間でじわじわと加速させながらトップスピードに至るタイプなので府中の方がパフォーマンスは高くなるはずです。

 

 

前走時の状況

 

 

堀調教師曰く、「これまで管理してきた馬の中でも素質の高さは上位の方」と言う評価になっています。

 

 

だとすると、2冠馬ドゥラメンテに劣らないということでしょう。

 

 

また、仮にマイラーだとしても歴代最強マイラーと言っても過言ではないあのモーリスにも匹敵すると言う事になります。

 

 

やはり相当なモノを持って生まれているようです。そして、この素質の高さが陣営に3歳の進路を悩ませることになりました。

 

 

朝日杯FSを勝つまではマイル路線を行くつもりであったようなのですが、その圧勝ぶりから「これだけの馬をマイルで走らせるのはもったいない」と言う事になったそうです。

 

 

年明けから路線の変更を関係者で協議されていたようです。なので、3歳時のローテーションが発表されるのはかなり遅くなっていました。

 

 

これだけの熟慮がなされての決定なので、コントレイルよりはダービーも見据えた展望がなされていたようです。

 

 

皐月賞は‐2kでしたけど、これは美浦からの輸送で減り過ぎてしまっただけで、当週の調教後馬体重では+10kの馬体増でした。

 

 

調教でも成長分を無理に削るような調教はしていませんので、ダービーの余力はちゃんと残せていると思います。

 

 

こちらは使った上積みを順当に期待して良いでしょう。

 

 

堀厩舎の仕上げは定評があり、少しでも問題があるような無理をしないことで知られています。出て来る以上は期待すべき1頭で問題はないでしょう。