【NHKマイルC特集】NZTの負け組

 

こちらはNHKマイルC特集の1枚目です。

 

 

中山のマイル重賞で活躍してもあまり大きい所に繋がらないというイメージが強いのですが。

 


春にダービー卿CTを勝っても安田記念で結果を出す馬はほとんどいませんし、秋に京成杯AHを勝ってもマイルCSで好走した馬もいません。

 

 

ですが、NZTからNHKマイルCに好走する馬は非常に多く、数あるステップレースの中でダントツの好成績を集めています。【4・1・3・51】

 

 

やはり古馬戦と3歳限定戦では前哨戦としての役割にも違いがあるということなのでしょう。

 

 

ただ、中山マイルと府中マイルは真逆の適性が求められる条件であることに変わりはないので、NZTの結果がそのままNHKマイルCに反映することもほとんどありません。

 

 

勝ち馬がNHKマイルCでぽんぽんと好走してしまう事はなく、この2レースを連勝した馬は12年のカレンブラックヒル1頭しかいません。

 

 

また、これを2・3着に拡大してもNZTの勝ち馬が馬券になったのはカレン1頭だけになっています。

 

 

だとすると、NZT勝ち馬は中山適性の高さで勝利を手にしてきたのではないか?と言う点が注意点になって来るかもしれません。

 

 

府中適性の高い馬が真逆の適性が求められ負け、府中替わりで巻き返してくると言う構図がありありと浮かんできます。しかも人気を落としながら。

 

 

NHKマイルCが荒れやすい傾向にこの構図が一役買っているというのはありそうです。今回の特集の意図にまさに合致していると言えます。

 

 

 

回顧

 

 

 

 

2着シーズンズギフトが直線走路で外側に斜行して騎手は戒告処分を受けています。この被害馬が1・3着馬でともにNHKマイルCに出走しています。

 

 

被害の内容は着順の変動もあり得た内容になっていますので、余裕があれ回顧録でご確認ください。

 

 

 

ウイングレイテスト

 

 

フローラSをウィンマリリンが勝った事で重賞勝ちは先に譲ってしまいましたが、この世代ではウィン軍団で最も期待されている馬です。

 

 

看板ホースであるウィンブライトの後継を担う馬であろうと関係者の期待はかなり大きいものがあります。

 

 

まだ1勝馬ですが、大きな仕事をする可能性を秘める1頭です。

 

 

未勝利戦を勝って以降の4戦は7・8・7・7人気といずれも人気薄ですが、それでいて重賞3着が2回あるのですから大きな利益をもたらす高配当の使者ぶりを発揮しています。

 

 

穴馬キャラが既に確立しているようなので、印は回しやすいかもしれません。

 

 

朝日杯FSファルコンSと連敗したことで、NZTは評価がさらに下がっていた感じになっていました。

 

 

朝日杯FSはGⅠなので力負けを認める必要がありそうですが、ファルコンSには負けた理由がはっきりとしています。

 

 

休み明けであったこと、初めての1400mであったこと、馬群を捌けずインに行ったら馬場が悪く外差し馬場であったことなど。

 

 

見直せる余地は多分にあった敗戦なので、まとまにやれば前走ぐらいに走っても不思議の無い馬ではありました。

 

 

前走3着が本来の姿なのでしょう。

 

 

その前走についてですが、回顧でも触れているようにNZTでは不利が重なり、外を回らされたロスの多い競馬でした。

 

 

勝ち馬も被害馬でしたが、その勝ち馬が連鎖的に外に弾かれた事でグレイテストは勝ち馬から直接の被害をもらってしまいます。

 

 

その状況からルフトシュトロームと併せ馬で外から伸びて来た末脚は目を見張るものがあります。0.1秒差の3着なら勝ちに等しい内容であったでしょう。

 

 

レースはハイペースで進んでいるので前傾しているのですが、ラストでも失速率が抑えられていて11秒台を3連発しています。

 

 

前半が速く、ラストも速い時計でまとめられているのですから非常にレベルが高いレースです。

 

 

簡単な物理の問題なのですが、失速していないラップ構成区間においてポジションを挽回出来るるという事は、それ以上に強い脚力があるからに他なりません。

 

 

そのような流れを、4コーナーほぼ最後方のポジションから勝ち負けまで加わって来ているのは驚愕的な強さを感じます。

 

 

この馬の脚力がかなり高い事は間違いがありません(これは勝ち馬ルフトも同様です)。

 

 

フロック性は全く無く、力の証明は十分になされていると見るべきでしょう。

 

 

上位3頭の中でこの馬が1番強い競馬をしており、一連の接触事故がなければこの馬が勝っていた可能性を否定出来る材料はほとんどありません。

 

 

クラシックから転戦してきた組との力関係は分かりませんが、マイル中心で来たこのローテのメンバーの中では上位に位置付けておく必要があるでしょう。

 

 

左回りにも好走歴があり、未勝利勝ちが1800mで距離実績も持っています。今回も上位人気の支持までは受けないでしょうが、好走条件は揃っている方です。

 

 

陣営は「本番は府中コースで相手も強くなるので、この程度の相手に勝ち負け出来ないようではつまらない」と言うような話を前走時に残しています。

 

 

この内容であればその意気込みの通りの結果だったと言えそうです。つまらなくなるような状況ではないでしょうから、ヤル気100%で大金星を狙っているはずです。

 

 

3戦目なので大きな上積みはないかもしれませんが、完成がまだ先と言う馬なので成長力がかみ合っていればこの中間でさらに強くなっている可能性もあります。

 

 

前走以上での出走も難しくないと思われます。

 

 

 

ソウルトレイン

 

 

どんな流れでも対応可能な良い競馬センスを持っている馬です。

 

 

前走もハイペースを早めにマクって言っての5着ならまぁまぁの内容でしょう。また、2・3走前はスロー展開を上手く立ち回り決め脚を使えています。

 

 

スローでも、ハイでもある程度の結果にまとめることが出来る万能性を持っているので悪い馬ではないでしょう。

 

 

陣営は早熟タイプかもしれないと当初考えていたようなのですが、昨年の暮れ辺りから良くなり始めて来ました。

 

 

それに合わせて競馬振りも進化を見せるようになっています。馬はまだ上昇の余地を持っている可能性がありそうです。

 

 

ただ、好走したのは時計がかかる状況の開催後半とか、コンディションが悪かった年始の京都コースなど、時計がかかる時に良績が集中しているのは気になる材料です。

 

 

実際、皐月賞馬コントレイルがスーパーレコードを記録した東スポ杯2歳Sでは全く通用せずに4コーナーから進んでいくことも出来ない状況でした。

 

 

NZTも1:33.0の好時計決着であったのでハイペースで止まったというよりは、時計の速さに対応出来ずに止まってしまったと言う可能性もありそうです。

 

 

根本的な持ち時計がないので、スピード負けする可能性はあるかもしれません。高速決着もありうる現在の府中でやれる根拠に乏しいと言わざるを得ないでしょう。

 

 

厩舎筋では自在性があり器用なタイプと申していたので、立ち回りを活かしたレースの方が今は向いていそうです。

 

 

ですが、府中コースでは立ち回りの上手さは二の次になるので強味を発揮出来る条件とは言えません。

 

 

また、納まった枠が7枠15番では何もできずに外目を追走して力を無駄に消費してしまうだけかもしれません。

 

 

NZT上位馬の様な強烈な決め手もないだけに、今回の条件でやれることは多くなさそうです。

 

 

 

ハーモニーマゼラン

 

 

 

ワーケア(1.5秒差)

マルターズディオサ(0.3秒差)

サクセッション(0.3秒差)

ラウダシオン(0.4秒差)

ルフトシュトローム(0.6秒差)

 

 

ここまで負けて来た相手はこの世代の重賞でいいところの合った馬ばかり。物差し的役割が担える存在です。

 

 

この馬のタイム差を見ると

 

 

ラウダシオン<サクセッション<ルフトシュトローム

 

 

と言う順に評価出来そうですが、この序列はそのまま今回の人気順と連動するでしょう。優秀な物差し能力と言っていいかもしれません。面白い馬ですね。

 

 

確かな先行力のある馬でここまでハイ・ミドル・スローといろんな流れの競馬をしてきていて、実に豊富な経験を持っています。

 

 

どのような流れでも最後まで脚を残せているのでバカにできない先行馬なのでしょう。

 

 

前走のNZTもハイペースを2番手で行ってのものなので上々酌量の余地もありそうです。もう少し楽に行っていたら掲示板ぐらいは確保出来てい可能性もあるかな?

 

 

って、思っていたんですけどよくよく分析したらそんなことは不可能そうですね。それは以下の比較から明らかです。

 

 

この馬が2勝目を上げたレースなんですが、ラップ構造や走破タイムが前走のNZTとあまりに類似しています。

 

 

3歳500万1着(中山1600m:良)
∟テン3F:34.3-ラスト3F36.5=1:33.8

 

 

NZT6着(中山1600m:良)
∟テン3F:34.2-ラスト3F35.4=1:33.6

 

 

多少の馬場差はあるのでしょうが、この2戦は同じ条件のレースでした。

 

 

テン3Fの時計がほぼ同じです。さらに未勝利がハナでNZTが2番手でしたので、どちらも先行ポジションで競馬している点も同じです。

 

 

ペースも脚質も同じ内容の競馬をしていて走破時計はNZTで0.2秒速かっただけという結果。

 

 

どう分析してみてもこの2戦のパフォーマンスに大きな違いを感じることが出来ません。

 

 

結局、同じ競馬をして自身の限界まではしっかりと走ったという事でしょう。この馬が力を出し切った結果がこの着順だという事なのではないかと思います。

 

 

ハイペースだったので負けたという解釈ではなく、自身最高のパフォーマンスで走ったけど、相手が強く出通用しなかったというのが実態です。

 

 

さらに確認するとさらに良く分かります。

 

 

前半のペースは似ていましたが、ラスト3Fのタイム差に大きな違いがあります。未勝利の時よりもNZTの方が上がりが0.9秒も速くなっています。

 

 

要するに、ハーモニーはこの0.9秒の上がり差に対応出来ずに負けたという事です。同じペースで競馬をしてもそこからさらなる脚は使えなかったのです。

 

 

レースそのものはテンも上がりも締まった流れで地力が試されていました。その地力差がこの0.9秒差に表れています。

 

 

これが重賞級の馬とそうでない馬の明確な差なのだと思います。重賞レースではワンパンチ足りていない現状が明確になってしまいました。

 

 

マルターズディオサ、サクセッション、ラウダシオンと言ったところと僅差の競馬を続けていますので、競馬の世界ではそこを評価することもあります。

 

 

ですが、これらの馬は間違いなく重賞級の馬であり、それらに同じようなタイム差で負けてしまっているところにこの馬の弱さが表現されてもいるでしょう。

 

 

ハーモニーの優秀な物差し能力は自信の能力が重賞クラスではないことも物語ってしまっているようです。実に皮肉な話です。

 

 

あまりに優秀過ぎて他馬との力差が数時で可視化出来てしまうほどでした。そういう点は本当に面白い馬だと思います。

 

 

なお、馬自身は今どんどん成長しているようなので成長幅次第で前走よりもいい状態でレースに出て来る事は可能です。

 

 

地力勝負では確実に上位と差がある現状なので、スロー展開を先行して粘り込むような競馬をして僅かながらに好走可能性が残るかもしれません。

 

 

ですが、レシステンシアがペースを握るようならそんな展開にはなりません。今回は静観が妥当な気が致します。