【桜花賞特集】 チューリップ賞組

 

こちらは大阪杯特集の1枚目になります。

 

 

チューリップ賞が重賞に昇格化されたのは私が競馬を始めて間もない頃の94年でした.

 

 

でも、重賞化される前年の93年のまだOP競争の時にこのチューリップ賞を勝ったのがベガです。その後、桜花賞オークスと2冠牝馬となっています。

 

 

他にも2冠牝馬マックスビューティや、シスタートウショウなどが今では難しいチューリップ賞桜花賞の連勝ローテを歩んでいました(近10年で連勝はハープスターのみ)。

 

 

アドラーブルアグネスフローラと言った名牝もチューリップ賞を勝って桜花賞2着となっています。

 

 

このように30年以上前、OP時代の頃からチューリップ賞桜花賞は密接な関係を持つレースだったのです。

 

 

この10年でも6勝2着6回3着6回と相性は抜群で他のどの競争よりも群を抜いた成績を記録しています。

 

 

とにかく桜花賞ではこのチューリップ賞組をしっかり見極めることが基本中の基本です。

 

 

今年は阪神JFの上位馬が再戦しており、結果もほぼ同様のものとなっています。

 

 

阪神JFはスピード比べの高速戦、チューリップ賞はペースを落とした瞬発戦とレースの質が異なっています。

 

 

流れの違うレースでもパフォーマンスを落とさなかったこの3頭はかなり評価出来る材料を持っています。

 

 

桜花賞がどのようなレースになったとしても、自身が持つ能力をある程度は引き出すことが出来ると思います。

 

 

スローかハイかレースの流れで上位3頭の序列は微妙に変化するでしょうが、本番でも計算の立つ3頭だと思います。

 

 

チューリップ賞回顧

 

 

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マルターズディオサ

 

 

 

アイムユアーズ(阪神JF2着、桜花賞3着)

アユサン(阪神JF7着、チューリップ賞3着、桜花賞1着)

マウレア(阪神JF3着、チューリップ賞2着、桜花賞5着)

 

 

マルターズディオサを管理する手塚厩舎はこのように阪神マイル三部作を知り尽くしたこの路線の常連です。

 

 

所属は関東ながら関西圏で行われるこの3レースのノウハウを熟知していると言っていいでしょう。

 

 

なので上記3頭がそうであったようにディオサもチューリップ賞後には栗東に居座り桜花賞まで調整されています。

 

 

毎年話すことですが、関東馬チューリップ賞桜花賞を連戦する時にいちいち関東関西を言ったり来たりするようでは馬に負担がかかり過ぎてしまいます。

 

 

チューリップ賞後に美浦に一度戻り、桜花賞でまた輸送と言う短期間の度重なる輸送を経て桜花賞で馬券になったのは、17年3着のソウルスターリングぐらいです。

 

 

ディオサが桜花賞で好勝負するならこの方法が最低必要条件であり、本番で力を出し切るために最良の手段が選択されています。

 

 

ただ、環境変化に戸惑いがない馬と、そうでない馬はいるずなので前走後の状態チェックだけはしっかりとしておくべきでしょう。

 

 

さて、同馬ですが6番人気で2着した阪神JFで一躍脚光を浴びた形になっています。

 

 

厩舎としては素質・能力など一定以上のものを感じていたようで、厩舎の先輩マウレアを引き合いにだし「2着だったマウレアよりは完成度が高い」からと厩舎は自信を持っていました。

 

 

実際、マウレアを上回る2着の成績を納めているのですから、厩舎の見立てに狂いはなかった模様です。

 

 

この馬の持ち味は息の長い末脚です。

 

 

2連勝した時が良い例で、新潟の未勝利も、中山のサフラン賞も出遅れる競馬で後方追走を余技なくされました。

 

 

2戦とも遅いペースで流れていましたので普通は万事休すの競馬のはずなのですが。

 

 

しかし、ポジションを挽回するために他馬よりも早めに動きだすことで不利を覆し逆転しています。

 

 

特に2戦目のサフラン賞は中山マイルの大外枠から出遅れているのですが、外をマクって快勝しました。

 

 

ここで2着に負かしたのがファンタジーS2着・クイーンC2着のマジックキャッスルです。

 

 

キャッスルのスタートはスムーズで楽なペースを3番手追走。普通ならこの馬が勝つ競馬なのですが、ゴール前ではディオサがクビだけ交わしてしまいます。

 

 

この時点ではキャッスルよりディオサの方が明らかな能力上位の競馬をしていることになります。ディオサの方が長く脚を使っているのは明白だからです。

 

 

(ここでキャッスルVSディオサの能力比較の結論を出すつもりはありませんが、参考になる1戦だとは思います)

 

 

このように他の馬より早めに動きだしても末脚の威力が劣りません。この馬の脚力の高さを表しているところだと思います。

 

 

これだけの脚があるので末脚比べになりやすい阪神外回りコースも全く問題がないのでしょう。ディオサの長所がより活かされていると思われます。

 

 

当該コースで2着・1着と結果を出しているのでいまさら適性を語る必要はないのですが、この馬の能力や適性がこの条件に合致しているのは間違いがありません。

 

 

2連勝時は出遅れ競馬となっていましたので、慢性的なクセでもあるのかなと思っていたのですが、ここ2走を見る限りはちゃんと出ています。

 

 

次もちゃんと出るかの保証は出来ませんが、かつてほど懸念しなくてもいいかなぁと思っています。

 

 

なお、阪神JF後の休養で馬はとても成長したのだそうです。

 

 

体重など肉体面にあまり変化は無いようなのですが、雰囲気が大人っぽくなり気性面の成長を非常に感じていました。

 

 

なので、扱いやすくなっていてかつては促さないと動かないような馬でしたが、そういう事がなくなり稽古もしっかりと出来るようになりました。

 

 

その成果で動きにパワフルさが加わるようになり、陣営を喜ばしています。

 

 

「どの馬も成長はしているだろうけど、うちの馬も負けていない」とかなりの手応えを感じていたほどです。

 

 

なので、チューリップ賞では成長度の違いでレシステンシアにつけられた5馬身差は縮められるだろうと踏んでいました。

 

 

しかし、縮めるどころか一気に逆転してしまったのですから、厩舎の見立て以上だったという事になります。

 

 

馬が強くなっているのでしょう。さらに本番を見据えた仕上げでもあったので、前走以上の走りを桜花賞では十分に期待できます。

 

 

ノーザンFの馬ではありませんし、馬主もマルターズですから地味な印象がぬぐえません。

 

 

その地味な印象から前走も前々走もフロック視したいところは山々なのですが、あいにくこの馬の能力は本物でしょう。

 

 

先々どこまでと言う過大な期待までは持てませんが、今回に限れば他の有力馬と互角以上の扱いをせねばなりません。

 

 

 

クラヴァシュドール

 

 

阪神JF馬、朝日杯FS馬のどちらともと対戦したことがあるのは唯一この馬だけで、クラヴァシュドールはこの世代の物差し的役割を果たせる存在です。

 

 

新馬戦を勝ち上がってからは大きな取りこぼしがなく、重賞ばかりを走っているにも関わらず3着以下に落ちたことはありません。

 

 

これだけ成績が安定しているのは能力あってのことなのでやはりこの馬も世代の中心にしっかりと居座っています。

 

 

新馬戦も、2戦目のサウジRCもスローのヨーイドンの流れで上がり最速の末脚を使えていました。

 

 

32秒台の様な極上のキレ味とまではいきませんが、中々の切れ味を持っています。

 

 

かたや、阪神JFのようにスピードの持続性能が問われるような展開でも上位の上がりを使えているので、単純な瞬発力特化型の馬ではありません。

 

 

ここまでの4戦は全てで上がり3位以内の末脚を発揮しています。スローでも、ハイでも展開に関係なくペースに合わせた末脚が使えるところは優秀です。

 

 

流れに左右されないオールラウンダー的な強さを感じます。

 

 

阪神外回りは追い比べになりやすいので末脚性能の高い馬には根本的に向いているコースです。

 

 

クラヴァシュもこれに当てはまり、極端な後方ポジションにならない限りは上位に迫れる根拠は十分に確認出来ていると言えるでしょう。

 

 

さて、前走のチューリップ賞ですが、この時は賞金を加算するという明確な目的を持って出走していました。

 

 

阪神JF組の上位はみな賞金的に余裕があったのですが、この馬の場合は当時1000万という微妙な所でした。

 

 

それだけにチューリップ賞で仕上げを一段上に造っています。2周前にはびっしりとやっており、賞金加算に向けて万全な態勢を整えていました。

 

 

関係者の間でも「明らかに仕上がり切っている」とか、「本番が心配になるくらい」などチューリップ賞の本気度の高さを語っていました。

 

 

桜花賞に出走するだけなら3着でもいいはずなのですが、先々も見据えた馬なので今後オークスや秋競馬を睨む上で3着ではなく賞金を加算したいと考えていたのだそうです。

 

 

なので、前哨戦仕様の状態で使っていたマルターズディオサやレシステンシアと比べると桜花賞における上積み幅は少々劣ってくるだろうと思われます。

 

 

2戦目なので使った上積みはそれなりにありそうですが、プラスαを期待するのは程々にしておいた方が良いかもしれません。

 

 

こういう戦略になったのは、中内田厩舎にはクラヴァシュより上に評価されているリアアメリアがいるからです。

 

 

厩舎内では桜花賞はリアで、チューリップ賞ではクラヴァシュに賞金加算をさせるという使い分け的な考えがあったそうです。

 

 

よって、中内田厩舎では桜花賞はリアの方を優先している気配が高いと言っていいでしょう。

 

 

こういう状況ならクラヴァシュは、桜花賞は叩き台程度の認識でオークスで勝負という戦略も考えられそうですね。目標は違う所にあるかもしれせん。

 

 

だから賞金加算にもこだわったのでしょう。

 

 

なお、チューリップ賞の回顧でも触れていますが、その状態で挑みながらマルターズディオサに交わされてしまった点は評価を低くせざるを得ません。

 

 

内々をロス無く回って来たクラヴァシュが、大外枠発走のディオサに差されていい理由なんてないと思います。ただでさえ仕上げに差があったわけですし。

 

 

本番の上積みを考慮して普通に考えると、この2頭間で着の入れ替わりははちょっと難しいかもしれませんね。

 

 

実際、ディオサには2戦2敗なので、2頭比較では純粋にクラヴァシュの方が格下扱いになってしまいます。

 

 

 

レシステンシア

 

 

阪神JFのレースレコードと桜花賞のレースレコードが同タイムなんてことがあっていいのかと昨年末に思ってしまいましたが。

 

 

ともあれとんでもない馬が出たなぁと当時は感心してしまいました。

 

 

ただ、2歳馬がそんな時計でおいそれと走っていいものではありません。レース後にはちゃんと反動が出たそうです。

 

 

ソエが出てしまい、調教を休んでいた時期がありました。チューリップ賞も間に合わないのではないかと思われていたほどです。

 

 

そういう意味ではチューリップ賞は急仕上げでもあったのでしょう。仕上がりは8分か、良くて9分と言う状況であったそうです。

 

 

しかし、トライアルならそれで十分。レースの頃には脚元の不安は払拭されていましたので、始動戦ならまずまずであったのはないかと思います。

 

 

本番に余力を残した状態で負けているので、悲観するものでもないでしょう。もうGⅠを勝っている馬ですから全てのレースを勝つ必要はありませんから。

 

 

ただ、急仕上げで使った反動は多少疑っておいた方が良いかもしれませんね。中間の気配はチェックを忘れずに。

 

 

以上のことからチューリップ賞は仕上げの面で負けたという見方ができます。前哨戦ならよくあることです。

 

 

ですが、展開的にもこの馬の個性を十分に発揮出来たとは言えません。

 

 

詳しくは回顧の方で触れていますが、阪神JFよりも1.5秒~2秒弱遅いペースで逃げたことで持続戦から瞬発戦とレースは様変わりしてしまいました。

 

 

それで5馬身離していた2・3着馬の逆転を許す結果となってしまいます。決め手が活きる展開にしてしまったのもこの馬には良くなかったのでしょう。

 

 

先を見据えて控える競馬を試みたようなのですが、その辺は裏目に出ています。結果、決め手の無さも露呈してしまった印象です。

 

 

でも、無敗記録は途絶えてしまいましたがそれで得たものは大きかったのではないでしょうか?

 

 

本番前に弱点が判明したのは良いことです。

 

 

本番でチューリップ賞の様な展開に持ち込まないようにすればいいだけなので、これで躊躇なく飛ばしていけるのではないかと思います。

 

 

現状ではスピード任せに行って後続に脚を使わせる持久戦に持ち込む方がこの馬の持ち味は活かされます。

 

 

後続に脚を溜めさせないラップを自ら刻んでいくべきでしょう。

 

 

心配能力の高さは阪神JFで見せつけていますし、それで距離が持つことも証明されています。

 

 

逃げ馬でもあるので理想の流れをセルフプロデュース出来る立場にいますので、もう鞍上の腹ひとつと言ったところです。

 

 

執拗に絡んでくる馬でもいれば話は違ってきますが、そうでもなければ今回もゴール前までは頑張れているのでは。

 

 

なお、鞍上ですが北村友騎手は前走で実質クビになってしまったそうです。ちょっと気の毒な気もしますが。変わって武豊騎手が乗り替わることになりました。

 

 

武豊騎手が逃げると忖度忖度言われますが、この馬に騎乗するなら忖度されるまでもなく、強気に逃げていけばいいのではないかと思います。

 

 

最強の逃げ馬サイレンススズカの様なレースを見せてくれるといいですね。

 

 

なお、北村友騎手は阪神JFの時に「簡単にコントロールできるような馬ではない」と言うコメントをレース前に残していたので、案外乗り難しい馬の可能性はあります。

 

 

だとしたら他のどの騎手でもなく、新馬戦でレシステンシアを勝利に導いた武豊騎手なら言う事はありません。これは鞍上強化と見てよさそうですね。

 

 

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